無歯顎における即時荷重88症例における早期の合併症について

 

原題 : Early Complications of Immediate Loading in Edentulous Full-Arch Restorations: 
             A Retrospective Analysis of 88 Cases  

筆者 :Iñaki Cercadillo-Ibarguren, DDS, MS1/Alba Sánchez-Torres, DDS2/
Rui Figueiredo, DDS, MS, PhD1/Eduard        

            Valmaseda-Castellón, DDS, MS, PhD, EBOS3  

掲載紙: JOMI Volume32 Issue5 1116-1122 

 

PURPOSE 

無歯顎におけるインプラント即時荷重症例の短期の臨床結果と合併症を調べること 

 

MATERIALS AND METHODS 

 

  • 2006年〜2014年の間に個人診療所にてインプラント即時荷重治療を受けた症例 

  • 同一術者が手術し、プロビジョナルは3人の技工士が担当 

  • 88人 平均62.4歳(40-84歳) 

・107顎(上下顎共が19症例) 

  • 18歳以上でプラークスコア及び出血率が30%以下の症例 

  • ガイドサージェリーは除外 

→Table1 

  • リプレイステーパードタイユナイトを用いて1.5mmのカラー部分まで骨縁下となるように埋入(35Nを理想とし、45Nでも埋入できない場合はタップを切ることで対応) 

  • 遠心のインプラントが20N以下であった場合は対象から除外 

  • 必要な症例においては自家骨移植、BioOss 及びバイオガイドを使用 

  • マルチユニットアバットメントを装着し、オープントレーにてシリコン印象を採得し(印象用コーピングは非連結)、1.2mmのメタルリガチャーにて補強されたアクリリックレジンによるプロビジョナルを装着 

  • プロビジョナルはスクリューリテイニング、オベイドポンティック、パッシブフッィト、犬歯誘導もしくはグループファンクションとした 

  • 観察期間9ヶ月 

 

RESULTS & DISCUSSION 

  • 合併症の詳細は、Table2のごとくであり、18症例(16.8%)においてプロビジョナルの破折を認めた。 

→平均3.5ヶ月 

  • 破折した症例についてχ2検定を行なったところ、上下顎(P=.013)及びブラキシズムの有無(P=.012)について有意差を認めた。 

  • インプラントの生存率は98.4%(フィクスチャー)92%(患者) 

  • プロビジョナルの生存率は83.2% 

→Table4 

  • プロビジョナルの破折は他文献においても示唆されている一般的な機械的合併症である。3,4,8,12,14,15,19-21 

  • 他文献においてプロビジョナルの破折は7.4%との報告がある22が、その研究は、単独歯修復や部分欠損症例を含むものであった。 

  • 他研究と比べて、本研究における破折率が高いことに関しては、オベイドポンティックに起因する接合部分の面積が小さいことも一因として 

推察される。 

  • 印象用コーピングを連結することでフィットを高めること、ナイトガードを併用することで、破折をを減らせると考えられる。 

  • 対合歯が天然歯やフルアーチのインプラントである場合に破折は起こりやすく2 、本研究においても対合歯が総義歯である症例においては、破折を認めなかった。 

 

CONCLUSION 

  • 即時負荷症例において、プロビジョナルの破折は一般的に起こりうる合併症であり、本症例においては16.8%に認められたが、ブラキサーと上顎のケースにおいて有意に多かった。 

  • インプラントの喪失率は1.6%と低いものであった。 

 

TOPIC OF CONCERN 

  • フルのケースにおける咬合高径や咬合様式について 

  • 即時荷重症例における臨床的な工夫点など

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